各都道府県や市町村をPRするのに、「動画」を活用するところが増えています。
せっかくPRするわけですから、見所やおすすめポイントなど、その地の“良さ”を紹介したいもの。しかし最近は、あえてネガティブな情報を提供し、自虐的なPRをする手法がうけているようです。「見所はありません」「人気がありません」と自ら揶揄することで、逆に好感を得ようというわけです。毒舌ブームの影響もあって、国民がこのような自虐ネタを受け入れやすくなったのもブームになった理由のひとつかもしれません。
今回は、思わず好きになってしまう、各都道府県や市の自虐的なPR動画をご紹介します。
大阪府 松原市
大阪府の松原市が公開するPRアニメーション「まつばらくん」。松原市の形をした、一見ただのゴツゴツにしか見えないキャラクター、まつばらくんが主人公。
アニメ第1話のセリフは「松原市の名物?ないよ」で始まります。初っぱなから、かなり自虐的です。動画を見終わったあと、思わず“松原市”と検索したくなります。
アニメ製作:寿司くん 製作:大阪芸術大学 松原市
まつばらくん 第1話 「金網」
まつばらくん 第2話 「松原市公式キャラクターの登場」
茨城県
都道府県魅力度ランキングで2年連続最下位となった茨城県。これを受けて、自虐的な人形劇「イバラキ警備隊」を公開しました。「47」と書かれた主人公が、都会になじめず帰郷したという設定です。
制作:ワッヘンフィルムスタジオ
監督・脚本・撮影・編集・音楽・声の出演:飯塚 貴士
「説明!イバラキ警備隊のひみつ」その1
自虐PRの元祖は島根県!「秘密結社 鷹の爪」と
コラボで島根のネガティブキャンペーン
島根県は、「秘密結社 鷹の爪」とタッグを組んで、さまざまな自虐PRを展開しています。なぜ鷹の爪かというと、主人公の吉田くんが島根出身という設定だからだそうです。
中でも人気なのは「自虐カレンダー」。
「島根は、もう本気出しつくしました。」
「また来るぜ!と言ってたバンドが二度と来ない。」
など、申し訳ないと思いつつも、つい納得してしまう文言ばかりが掲載されています。
おみやげも人気のようで、パッケージには
「島根か鳥取か分からないけどそこら辺に行きました。」
と書かれています。
そして、自虐的な動画も公開しています。うどん県で話題になった香川県や、「そうだ 京都、行こう」を島根流にアレンジ。一見ポジティブな動画に見えますが、最後に絶妙なオチが待っています。ぜひ最後までご覧ください。
吉田くんによる非公式島根CM「うどん県」篇
吉田くんによる非公式島根CM「そうだ島根に行こう」篇
この「秘密結社 鷹の爪」とのコラボが全国で大ウケし、各都道府県が自虐的なPRをはじめたといわれています。今後も、オリジナルのPR手法に注目したいですね。