ショートアニメはネットを通して広まっていくことが多いです。「秘密結社鷹の爪」
や「紙兎ロペ」が、代表的な例といえます。ヒットに至った共通点は、YouTubeで
惜しみなく“無料公開”していること。
これはアニメだけでなく、漫画や音楽にも同様のことがいえそうです。その事例を
いくつかご紹介します。
今や、CMやコラボに引っ張りだこ!
めざましテレビにも出演中の『紙兎ロペ』
『紙兎ロペ』は、もともとTOHOシネマズの57劇場で全ての劇場作品の広告の間に
公開されていました。徐々に口コミで広まっていきましたが、人気が爆発したのは
その1年後。
映画館だけでなく、YouTubeで無料公開をしたのがきっかけでした。従来は足を運
ばなければ見ることができませんでしたが、誰でも簡単に閲覧できるようになった
ことで、噂は瞬く間に広がりました。今では、国民の朝の顔「めざましテレビ」に
コーナーを設けたり、数々の企業ともコラボをはたしています。
5年前に投稿された、最初の作品をご覧下さい。
紙兎ロペ「携帯ゲーム編」
「ブラックジャックによろしく」に学べ!無料公開の効果
動画ではありませんが、2012年に漫画「ブラックジャックによろしく」を全巻
無料したことが反響を呼びました。原作者の佐藤秀峰氏によれば、集客目的のた
めなのだそう。佐藤氏は、当時のインタビューでこのように語っています。
(以下引用)
なぜこんなこと(漫画の公開、二次使用のフリー化)をしたのか?―
紙の出版は衰退の一途をたどっている。代わりに電子書籍が
伸びてきている。2年ほど前、佐藤氏は、漫画家が自主的に
発表できる場としてオンラインコミック配信サイト
「漫画 on Web」を開設。そこで「ブラックジャック~」を
無料公開した。目的は集客のため。
無料公開にした理由は、同作品は2006年から増刷がかかって
おらず、増刷してもらえないのならこのまま(出版社に)眠らせ
ていても意味がないからだという。この無料公開の結果、有
料の「続・ブラックジャックによろしく」が売れ始めた。
(引用:マイナビニュース http://news.mynavi.jp/articles/2013/03/21/eat06/)
アニメや漫画だけでなく、音楽にも同じような成功例が存在します。これについて詳しく知りたい方は、以前ご紹介した「ビジネス戦略の中心はYouTube!韓国の音楽事務所に学ぶ世界進出の技」をご覧下さい。
作品を広めるためには、より多くの人に知ってもらうことが必要。思い切って無料公開するところに、ヒットの秘密がありそうですね。
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