脈々とその歴史が引き継がれる名曲の多いクラシック曲は、作曲された当時に思いを馳せたり、また純粋に楽器の音色や美しいメロディを楽しめたりするものです。今回は、そんな名曲クラシック曲をピアノやギターで弾いてみたムービーを集めてみました。美しい音や超絶技巧に目や耳を奪われてしまいそうです。
さまざまなアレンジで耳にする勇壮な名曲
こちらのムービーは、ピアニストの執行悠希さんのYouTubeチャンネルで公開されている「弾いてみた」動画の1つで、モーツァルトの「トルコ行進曲」がピアノで演奏されています。「トルコ行進曲」と呼ばれるものにはいくつかありますが、このモーツァルトの曲が最も有名と言ってもよいでしょう。この曲は「トルコ行進曲」として独立しているわけではなく、モーツァルトのピアノソナタ第11番の中の一部です。ムービー内で演奏されている様子は、軽快な指さばきとそれによって奏でられる軽やかな音が印象に残ります。
ギターの超絶技巧で魅せるクラシック曲
クラシック曲を例えばギターで弾いたらどうなるか、それを体現しているのがこちらのムービーです。このムービーのアップ主「冒険野郎」さんは、主にギターの「弾いてみた」動画をアップしており、特に超絶技巧を必要とするギター教則本「超絶ギタリスト養成ギプス」に掲載されている曲を実際に演奏しています。今回のムービーに収められている「トッカータとフーガ」は、重厚感と激しさを合わせ持つメロディが特徴で、耳にしたことのある方も多い楽曲でしょう。その曲をギターの細かい技術で弾きこなしているのには脱帽です。
ピアニストが奏でる美しいメロディ
リスト作曲の「愛の夢」は、3つの曲から構成される曲ですが、その中でも有名なのが第3番です。壮大でありながらロマンチックなメロディは、多くのアレンジや映像作品などへの使用がなされています。その「愛の夢」第3番を演奏しているこちらのムービーは、ピアニスト・にとまいこさんのものです。通常はポップス曲などの「弾いてみた」動画をアップしていますが、今回は正統派のクラシックで聴かせてくれています。美しいメロディに思わず聴き入ってしまうムービーです。
協奏曲をピアノ1台で演奏してみた
大阪大学にある「ピアノの会」のコンサート映像として撮影されているこちらのムービーでは、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を披露している様子が収められています。ただ、通常の協奏曲ではオーケストラと一緒に引くか、ピアノの連弾で表現されるものですが、それをピアノ1台で弾いてしまおうという試みなのです。このコンサートは「卒業生追い出しコンサート」と銘打っているとおりユルい雰囲気で進められていきますが、とラフマニノフのピアノ曲は難しいものが多いとされる中、見事に演奏し切っているのに驚きです。
時代を超えてクラシック音楽が愛されているのには、それぞれの曲が色あせない名曲であることが大きな理由として挙げられるでしょう。そして、現代の優れた演奏者たちが、作曲された当時に思いを馳せながら、また現代風にアレンジを重ねながら引き継がれていくのです。クラシックの奥の深さに感嘆します。