写真や動画の話題でよく登場する”ボケ”という言葉。これは撮影時において、焦点の範囲外に生まれるボケた領域の美しさを指す言葉ですが、これに絡む映像用語に「被写界深度」というものがあります。
映像用語「被写界深度」とは?
被写界深度とは一体何なのでしょうか。特にカメラ初心者など、写真や動画にあまり詳しくない方にとっては耳慣れない言葉ですよね。Web上で、この用語についてわかりやすく解説している動画があります。
被写界深度とは何なのか?
カメラには、レンズに入る光の量を調節する「絞り」と呼ばれる機構が備わっています。これにより調節された値を「絞り値(F値)」といい、この値が大きいほどピントの合う範囲が広くなり、小さいほど狭くなるというわけですね。
被写界深度とはつまりこの調整具合を指す用語で、ピントの合う範囲が広い場合は「被写界深度が深い」といい、逆に狭い場合は「被写界深度が浅い」といいます。上の動画では、この被写界深度によるボケ味の違いがはっきりと見て取れます。
カメラの絞りと被写界深度
こちらの動画では4色のカラーボールを使って説明しています。
なぜ絞りを上げると被写界深度が深くなる?
この動画では、カメラの絞りと被写界深度の仕組みについてさらに一歩踏み込んだ解説が見られます。
被写界深度で動画の印象も変わる
実際に作品としてクオリティの高い動画を撮影したい場合は、やはりこの被写界深度を考慮する必要があるでしょう。被写界深度を深くして全体をバランス良く見せる”パンフォーカス”を選択するのもアリですが、被写界深度を浅くしボケ味をうまく演出することでも個性的な面白い動画を撮影することができます。
被写界深度を意識し撮影した街の風景
こちらは被写界深度を浅くしボケ味を演出しつつ街なかを撮影した動画。アングルも面白く、ユニークな仕上がりになっています。
ボケ味を活かした感動のウェディングムービー
ウェディングムービーでは、この動画のように、意図してボケ味を出すことで主役の二人をより美しく見せるというのも効果的です。
絶妙なボケ味でプロモ動画をより効果的に
被写界深度をコントロールし演出するボケ表現は、その動画のなかでも特に注目させたい部分にスポットライトを当てさせることができます。なぜなら、ぼやけた部分よりはっきり映っている部分を見たくなるという人間の心理が働くからです。
また、被写界深度を浅くすることで映像が柔らかみのある印象になるというメリットもあります。他にも、逆光をうまく利用すれば”玉ボケ”といわれるアーティスティックな演出も可能。
被写界深度調節によるボケ味の表現は、このように意外に様々な効果をもたらします。プロモーション動画の制作など、マーケティングに活用する動画の撮影にも活かしてみてはいかがでしょうか?