ディフューザーとは
映像制作の現場において、重要な要素の一つが照明です。照明にも光量の強さの違いや、
色の違いなど様々な種類がありますが、照明の光量を調整する機材をディフューザーと
呼びます。ちなみにディフューザーは、英語のdefuse(緩和する)から派生した言葉
です。
デュフューザーの使用方法
ディフューザーを光源と被写体の間に置くことで、直射日光や人工光源
(白熱灯、フラッシュなど)の指向性を弱め、被写体上の反射と影の差(露光比)を小さ
くすることが可能です。主に発光部の前に取り付け、本来の点光源を面光源に変えること
で、全体にやわらかな光となり、影も目立ちにくくなります。ただし、同じ距離で考えた
場合、被写体に到達する光量は落ちてしまうため、絞りを開けるなど注意が必要になるこ
ともあります
ディフューザーの材質
ディフューザーの材質には、白色の薄布、パラフィン紙やトレーシングペーパー、乳白色や
梨地のガラス、樹脂板、ビニールシートなど、露光量の低下が少なく、色に影響の無いもの
が用いられます。発熱の大きい光源に直接掛ける場合は耐熱性も必要になります。
現場で使用することが多いディフューザー
安く、携帯性の良さで一番よく使われるのはトレーシングペーパー(通称:トレペ)です。
トレペは切ることが可能で、照明の大きさ、用途に合わせることができますので、現場で照
明を使用する際には、必ずあるディフューザーの一つです。トレペを照明にあてる際には、
“ピンチ”と呼ばれる銀色のクリップを使用するので、セットで覚えておくと現場では
役にたつでしょう。
その他には、紗のような薄い布地で作られ、演劇の舞台などに用いられる布(紗幕)や、
プラスチック(アクリル板、アートレ等プラスチックフィルム)などがあります。 また、
ディフューザーは、自分の好みに合わせて作ることができるので、自作するユーザーも多く
います。