私たちの周りにはいつも音楽があふれていて、それを制作する音楽アーティストもたくさん存在します。そんなアーティストたちの楽曲プロモーションビデオの中には、面白いコンセプトで作られたものも見ることがあり、奇抜であったりユルい雰囲気だったりして思わず見入ってしまいます。今回はそうした面白いプロモーションビデオをいくつか選びました。
往年のバラエティ番組を彷彿とさせるビデオ
ロックだけではなく、ファンクやダンスミュージックなどさまざまな音楽ジャンルに挑戦し続けるバンド・サカナクションが2015年に発表した楽曲「新宝島」のプロモーションビデオがこちらの動画です。この曲は映画「バクマン。」の主題歌になったことでも話題になりましたが、もう1つ話題を呼んだ要素があります。それは、このプロモーションビデオを見てもわかるとおり、映像のコンセプトが昔懐かしい「ドリフ大爆笑」をインスパイアした面白いものということです。レトロなセットにポンポンを振って踊るダンスチーム、そして壇上で並んでリズムを取るメンバー5人。かつての「ドリフ大爆笑」を覚えている方にとっては懐かしく、そして知らない世代にとっては新鮮に映るものでしょう。
どんな仕掛けになっているの?と話題になった映像
ジャズやファンクを中心に優れたポップミュージックを作りだし、人気を博したバンド・ジャミロクワイが1996年に発表した楽曲「Virtual Insanity」は、その曲のクオリティでヒットを飛ばしましたが、それ以外にプロモーションビデオでも大きな話題を呼びました。プロモーションビデオを見ると、ボーカルのジェイ・ケイさんが歌いながら床を滑るように移動したり、セットの動きと反するような動きをしたりなど、目の錯覚を疑ってしまうような不思議で面白い仕掛けがなされています。これをどうやって撮影したのかと当時は注目を浴び、また近年まで語り継がれる名作プロモーションビデオともなっています。
ユルくて面白いファンクバンドの曲
本格的なファンクサウンドを発しながら、その雰囲気や歌詞がユルくて面白いバンド・在日ファンクが2011年に発表した楽曲「爆弾こわい」のプロモーションビデオがこちらの動画です。まずタイトルの「爆弾こわい」から面白いのですが、プロモーションビデオでのボーカル・浜野謙太さんの面白い動きや構成に思わず見入ってしまう映像に仕上がっています。歌詞を聴いてもユニークで、その歌詞がファンキーなサウンドと融合して不思議な魅力を放っており、クセになってしまいそうです。
歴史縛りで繰り広げる不思議ワールド
特徴的なアフロヘアと、とにかく歴史を題材にしたユニークで面白い楽曲で注目を集めるファンクミュージシャン・レキシ。彼が放つ楽曲は歴史をベースに置きながらファンキーなサウンドを奏で、またキャッチーなメロディも印象に残るものです。この動画は2011年に発表された「きらきら武士」のプロモーションビデオです。「きらきら武士」というタイトルからしてあまり意味がわかりませんが、そんな意味などは考える必要がないほど面白くて楽しい楽曲に仕上がっています。プロモーションビデオでもちょんまげや兜などのアイテムで存分に遊んでおり、全く固くない歴史音楽として新しいジャンルを築いています。
音楽のプロモーションビデオでは、さまざまな面白い仕掛けやコンセプトが凝らされたものをたくさん見ることができます。プロモーションする楽曲はもちろんのこと、映像作品としても興味深いものとなり、つい何度でも観たくなるようなビデオになるのです。それを制作したクリエイターの発想にも拍手です。