世界中には優れた音楽がたくさんあり、例えば洋楽のようにCDが輸入されてくるなどしてそれを耳にする機会が多いものもあります。そんな中、中国発のポップミュージックはC-POPと呼ばれ、日本にも根強いファンが存在しています。こうしたC-POPのプロモーションビデオは普段触れる機会が少ないですが、YouTubeなどで視聴することができます。
お菓子の家をテーマにしたファンタジックな曲
こちらで紹介しているプロモーションビデオは、台湾の男性シンガー・柯智棠(Kowen・クー・ジータン)さんの曲「Me and My Candy House」です。イントロからアコースティックギターの優しい音色と、深く包み込むようなウィスパーボイスで惹きつけられます。この曲は彼のデビューアルバム「你不真的想流浪」に収録されているものですが、このアルバムに収録された1曲目「It Was May」は、英語圏の歌手の作品かと思うほど洗練された英語詞とメロディでした。このプロモーションビデオの曲「Me and My Candy House」も中国語ではなく全編英語詞で、「ヘンゼルとグレーテル」のようなお菓子の家をテーマにしたファンタジックな仕上がりになっています。
実力派歌手が名曲をカバー
台湾を始めとした中国圏で人気を誇る実力派歌手・蕭敬騰(ジャム・シャオ)さんのプロモーションビデオの中で今回紹介しているのは、「袖手旁觀 Without Doing Anything」です。この曲は、2015年に発売されたカバーアルバム「Reminiscence」に収録されたものであり、1995年に発表された齊秦(チー・チン)さんの名曲をカバーしたものです。このプロモーションビデオでは、演奏を行っているオーケストラと一緒に歌っている様子が収められており、この曲を始めとした全10曲が収められているカバーアルバムでは、実際にバンドとの同時録音を敢行しています。伸びやかな彼の歌声が、名曲に新たな風を吹き込みます。
実験的録音方法でダイレクトに届く音
シンガポール出身で現在は台湾・中国で活躍するシンガー・林俊傑(リン・ジュンジェ)さんが2015年に発表したアルバム「和自己對話 From M.E. To Myself」に収録されている中の1曲が、こちらで紹介しているプロモーションビデオ「關鍵詞 The Key」です。この曲が収録されたアルバムでは、彼自らの頭を模したダミー・ヘッドを使い、直接鼓膜に届く音を録るバイノーラル録音が行われた実験的なものとなっています。こちらのプロモーションビデオに収められた曲の音にも立体感があり、ダイレクトに響いてくるようなリアリティがあります。そのまま聴いても十分迫力がありますが、ヘッドホンなどで聴くとより臨場感ある音を感じることができるでしょう。映像は全編モノクロで美しい世界観を描いています。
女優・歌手として活躍するアーティストの魅力満載
台湾を中心に中国圏で高い人気を誇る女優・郭采潔(アンバー・クオ)さんが発表した楽曲「Bird n’ Tree」のプロモーションビデオがこちらです。彼女は女優としてもトップクラスの評価を得ており、このショートムービーになっているプロモーションビデオでもその実力と魅力を十分に発揮しています。このビデオでは、同じく台湾・中国圏で活躍する俳優・張孝全(ジョセフ・チャン)さんと共演しており、本格的なムービーとしても楽しむことができます。ささやくような彼女のウィスパーボイスと切ないメロディも相まって、その世界観にどっぷり浸ることができるビデオです。
中国系のアーティストの曲はまだまだ日本ではメジャーではありませんが、発掘していると名曲や優れたアーティストがたくさん存在しています。それらC-POPに触れる機会がYouTubeなどの動画サイトにありますから、一度いろいろな中国系アーティストの曲を探してみるのもよいでしょう。