大手スーパーチェーン西友が広告専門誌「ブレーン」とタッグを組み、制約を設けずに自由にCM動画を作るというコンセプトで作られたCMが「ゼロ動」シリーズです。このCMシリーズでは6本の動画が制作されており、それぞれを手掛けたクリエイターのすごい個性が光るものとなっています。今回は、その6本の「ゼロ動」シリーズをすべて紹介します。
実家から届いたお弁当を当てられる?
「HANDMADE HOMETOWN」とタイトルがつけられたこちらの動画は、故郷を離れ東京で暮らす6人の男女に集まってもらい、それぞれの実家から届いたお弁当を誰が作ったかわからない状態で並べて、6人が自分の実家のお弁当を当てることができるかというコンセプトで作られています。6人は迷いながらもこれだと思ったお弁当を食べ始めます。そして彼らは、自分の思い出のお弁当をそれぞれ当てることができたという、すごい発想で作られた動画です。
プライスロック商品の安定感
西友では、対象の商品に関して価格を固定して値上げを行わない取り組み「プライスロック」を掲げています。このプライスロックをアピールする動画がこちらの「プライスロックは動かない」です。夜の静まった売場に女性が入り込み、さまざまな商品を手に取る映像が差し込まれます。そして、売り場に並んでいるペットボトルを軒並み倒していきますが、その中でプライスロック対象商品は微動だにせずにとどまり続けるという構成です。
ツナ缶から始まる意外な結末
安くておいしい食材・ツナ缶から始まる壮大なストーリーを描くのが「バタフライエフェクト-風が吹けば桶屋が儲かる」です。ある女性がお腹が空いてお金がないからと、ツナ缶を買ってツナマヨご飯をかっ込みます。それで太ってしまいましたが、偶然ぽっちゃり専門のモデルにスカウトされ大人気に。雑誌の取材でツナマヨのことを語ったら一気にツナ缶ブームが起きてツナ缶の価格は高騰してしまいますが、西友のプライスロックなら価格は以前の安い価格のままで買えて安心して食べられるというすごい発想のオチです。
母がいなくなってしまった父と子の物語
こちらの動画は「プライスロック 父と子の6ヶ月の物語」と題し、何らかの理由で母がいなくなってしまった父子家庭での物語を描いています。料理ができなくていつもレトルト食品などを夕食にしている父親に、子供が一言「ママのカレーが食べたい」とこぼします。父親は一念発起し、偶然母親が残していたカレーのレシピを発見して西友にプライスロック商品のカレールウを買い、レシピに沿って母親のカレーの味を再現するのです。子供の「おいしい」という笑顔に和まされる作品です。
熊家族のパパの秘密とは
熊といえば、鮭をくわえた置物が有名ですが、そこから話を膨らませた動画が「パパは、鮭とり名人」です。熊の家族の食卓にはいつも鮭が出されますが、子供の熊はそれをパパ熊が捕ってきたものと信じています。「鮭は凶暴で捕るのは大変」と子供に諭すパパを子供は尊敬のまなざしで見つめますが、ある日子供は、パパが西友のプライスロック商品である鮭の切り身を買っているのを目撃してしまうのです。ユニークにプライスロックをアピールした動画です。
プライスロックは主婦が見る夢
こちらの動画「主婦の夢」では、プライスロックの商品をユニークな形でアピールしています。冒頭のアニメーションで息子が母親に「安いまま値上げしないで6ヶ月、これなーんだ?」と質問すると、母親は「主婦の夢かしら」と答えます。そして次には主婦の夢として、地上に降り立ったたまご星人が6ヶ月値上げしない商品=プライスロックに驚き続けるという場面が描かれるのです。プライスロックが夢のようなすごい取り組みであることを表現しています。
西友は安心して毎日買うものを安く買えるような工夫を日々凝らして私たちの生活を支えてくれています。そんな西友の取り組みを、クリエイターそれぞれのセンスでCMとして伝える「ゼロ動」は、制約がないからこそ自由に表現したすごいCMばかりです。