現代社会では技術が発展してきたことにより、以前よりも飛躍的に利便性が増してきています。1950年代には白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫の、いわゆる三種の神器とも言われる商品が誕生し、洗濯板を用いて選択をしていたそれまでの生活から激変することになりました。このように革新的な製品の登場によって利便性や自由度が増してきているのです。
近年、発売され始めたスマートフォンは、まさにこの「革新」が起こった瞬間でした。単なる連絡を取るための通信機器だった携帯電話がパソコンのように進化することで、通信機器に加えて娯楽の分野や仕事の分野など、様々な方面に影響を与えるようになりました。
家電のスマート化
携帯電話はスマート化して、1台あればほとんど何でもできるようになりましたが、それでは家電の方はどうでしょうか。三種の神器以来技術は発展してきたものの、実際のところはイノベーションにつながるような製品は登場しているとは言い難いです。エコ志向が高まることによって、省エネに力を入れてきた家電メーカー各社ですが、前時代とそれほど大きな差はありません。現在でも洗濯機は必要となっていますし、テレビにパソコンなども技術力が高まるにつれて、より高性能なものにはなってきています。
最近ではスマートフォンにあやかったのか、家電のスマート化も進んできています。スマートフォンと通信連携を取ることによって現在の使用電力が可視化されていたり、直接ボタンを押さずともスマホから操作ができたりと、確かに便利にはなってきています。
スマート家電の実際
スマート家電として登場している製品はいくつかありますが、今回はスマート冷蔵庫とスマートエアコンを動画で見てみましょう。
スマート家電「冷蔵庫」動画
スマートフォンと連動させることで、使用電力や扉の開閉回数を調べることができるようになっています。またスマホをそのまま操作して、冷蔵庫内にある食材から献立を検索することも可能となっています。
スマート家電「エアコン」動画
スマホ自体がエアコンのリモコン代わりになっている他、アプリ内では使用電力量を見ることが可能になっています。
スマート家電は本当にスマートなの?
恐らく多くの方々がこう思っていることでしょう。すなわち「スマート家電って本当に必要なの?」ということです。スマートという言葉の本来の意味は、洗練されている、さっぱりしている、しゃれている、賢い、などになります。スマートフォンはまさにこの言葉通り、ボタンが少なく洗練されたシンプルなデザインになっており、しゃれている、そして何よりも賢い機能が満載です。しかしながら、スマート家電は単にスマホと連動しているだけで、洗練されているわけでもありませんし、何よりも必要性が乏しい機能であると考えている人も多いことでしょう。スマホが売れているからスマホと連動させれば良い、という短絡的な考え方によって作られているのではないかと疑ってしまう程です。確かにあれば便利な機能かもしれませんが、無くても何ら問題無い機能でもありますので、その分値段を安くして売って欲しいと思っている人が大半なのではないでしょうか。